興味深いニュースが飛び込んできました。共同通信の昨日の記事ですが、「豪の主要紙、一面が黒塗り記事」 となっています。The Australian紙や、The Sydney Morning Herald紙など主要紙が一面のほとんどの単語を黒塗りで掲載し、報道の自由制限への抗議を表明したとのこと。ニュースを見て、ふふ、やるな、オーストラリア、と思いました。お正月休みに行ったりすると、特番などで政治家の風刺をかなりの毒を持ってやっているのも目にします。この記事の写真、ジャーナリズムに関わる人たちの矜持を感じます。購読者にとってもインパクト抜群ですね。
翻って、日本はどうでしょうか。主要メディアの要職につく人物たちが首相と定期的な会食を持つという、ジャーナリズムの役割を考える上ではなかなかに悩ましい状況にあると思います。報道の自由度ランキングでは180国中67位。過去最高では11位に位置付けたこともありましたが、ここ7年、連続してどんどん順位が下がってきています。かくいうオーストラリアは21位。トップテンに名前を連ねている英語圏の国最高位は7位のニュージーランド。アメリカが47位というのは少し驚きました。
とりあえず翻訳物でもいいので、自国語以外の情報源から情報をとるクセをつけることは世界の状況を偏らずに見るための良い習慣と言えそうです。海外のニュースを見ていると、同じニュースの内容の違いのみならず、何が報道され、されていないのかもわかり、様々な側面で不安定性が増す最近の世界情勢を見る上では役にたちます。またそのような態度が最終的にはジャーナリズムの質を間接的に支えることになるのではないかなと思います。