今日はオーストラリアからの来客があり、堺の伝統技術の一つ、包丁づくりの体験をしてきました。今回お世話になったのは和田商店さんです。堺の包丁づくりの特徴はいくつかの工程を、それぞれ専門の職人さんが分業で行うことだそうで、和田商店さんは刃付けと柄付けの専門です。急なお話にも関わらず、堺伝統産業会館まで同行してくださり、包丁の歴史や文化について詳しく説明をして頂いた後、いよいよ包丁の研ぎ方と持ち手の柄付けのレッスンです。この工程も別々の職人さんが、それぞれ教えてくださいます。体験者はオーストラリアでもカンナ削りなどの作業をするからか、とても筋がいいと褒められていました。柄付けは、熱した刃を木の柄の小さな穴に差し込み、木槌でトントンと下から叩いてはめ込んでいきます。それぞれの工程を違う職人が分業で担当するからこそ、みんな手を抜けない、下手なものを出すと次の工程の職人から突き返される。この分業制度があるからこそ堺の包丁づくりの品質が長い間保たれてきたんですよと、誇らしげに語る和田さんのお話が印象に残りました。名入れをして仕上がった包丁が届くのがとても楽しみです。